新三河タイムス社

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わが街わが人~社会貢献~

対象者の話を冷静に
保護司30年 藍綬褒章受章 高橋玲子さん


20140512わが街わが人

 「常に冷静に話を聞いてあげることだけを心がけてきた」-。保護司活動を29年間続けてきた高橋玲子さん(75)=常盤町=が2014年春の叙勲・藍綬褒章を受章した。
 保護司は罪を犯した人の更生を助け、犯罪の予防にあたる民間ボランティア。高橋さんは、対象者が社会復帰できるよう月に2度、自宅に招いたり、直接出向いて面接を重ね、心のケアをしてきた。これまで未成年を中心に110件以上を担当。多い時だと1カ月に5人を見たこともあった。
 崇化館中、豊田西高、愛教大を卒業後、市内の寺部小や青木小などで教師を務めた。二女出産に伴い68年に退職すると、その後はガールスカウトの普及に尽力。84年、地元の推薦で保護司に就いた。
 対象者とは最低でも1年間、面接を続けてきた。担当したのは大半が未成年の男子。マナーを徹底するよう伝える一方、社会復帰を目前にして再犯に手を染めてしまう人もいたという。「それでも長く付き合っていると、優しいところもたくさん見えてくる。常に聞き役に回ることを大切にしてきた」と振り返る。
 趣味で始めた楽器演奏(ヴィオリラ)を活かし、01年から定期的に更生保護施設「徳永会大徳塾」(本新町)で演奏会も開いている。刑務所などを出所しても行き場のない人たちを引き受ける高齢者専用の施設で、娯楽の時間を提供しようと始めた。
 「ここまで長く活動できたのは支えてくれた主人のお陰」と高橋さん。保護司に就いてまもないころは対象者と2人で会うのが怖く、必ず玄関先まで同行してもらった。面接中に感情的になった対象者が、自宅の襖を汚してしまった時も、とがめることなく優しくさとしていた姿が今も心に残っているという。
 今年11月で30年の節目を迎え、保護司を退任するが、今後も大徳塾への訪問を中心にボランティア活動を続ける考え。「保護司をはじめ、ボランティア活動を通じてたくさんの人と出会えた。私にとって何ものにも変えられない素晴らしい財産。これからも人とのつながりを大切にしたい」と力を込める。 
 【九郎田】

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