新三河タイムス社

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わが街わが人~農業~

多品種少量栽培と直売で差別化
ぶどう農家 JA部会長 岩附健司さん


2014102わが街わが人

JAあいち豊田ぶどう部会長を務める岩附健司さん(49)=手呂町=は「会で自分が最も若い。後継者が育たず、解決策が見つからない」と頭を悩ます。
 野菜農家だった実家が中学の時に転作事業でぶどう農家に転じた。「夏休みに手伝った。スイカはしんどかったが、ぶどうを作るのは魅力的だった。実際やってみると奥が深く、やればやるほど難しいことが出てくる。約30年やっているが、名人と言われる人にはかなわない」と穏やかに語る。
 市場出荷せず直売店のみで販売。さまざまな品種を少量栽培することで差別化を図る。「市場に出てない品種を作っている。ここに来ないと食べられないものもある」と胸を張る。デラウエア、巨峰、甲斐乙女など約17種を扱い、珍しいのは竜宝や紅伊豆。「市場で売られるのは輸送に耐えられないとダメ。ここでは車で少し揺らしただけで粒が落ちる品種でも販売できる」と利点を強調する。
 日持ちは収穫時間で異なる。朝採りしてすぐ販売できるのも直売所ならでは。「日中の暑い時間に収穫するとすぐ痛んでしまうので夜明け前に収穫する」。出荷量は25㌧に上る。今年は8月上旬から9月中旬に開店。矢作川の東側で営むのは3軒のみ。ほとんどが近距離の客で約2000人が来店。「対面販売で自分が作ったぶどうを直接お客さんに買ってもらえ、美味しかったとの声や反応がすぐに返ってくるのが嬉しい」と笑顔。価格も自ら設定でき「消費税を除き10年前から変わらない」と笑う。
 今年は台風や鳥獣害で収穫量は例年の2、3割減。「イノシシは毎年来る。対策しても効果的なものがない」と苦渋の表情。果樹農家は農繁期と農閑期の差が激しく、「暇な時は家族だけで間に合うが、忙しい春夏はパートを雇う。短期間だけだと人手を集めるのが難しい」と苦心する。
 平井小、高橋中、猿投農林高、県立農業大学校(岡崎市)に進み、卒業後すぐ実家を継いだ。最近は皮ごと食べられるぶどうが人気。「いま栽培しているのはシャインマスカットのみだが、他にも色々な品種があるので今後手がけてみたい」
 一呼吸して、また来期に臨む。 
【瓜生】

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