新三河タイムス社

愛知県豊田市にある新聞社。豊田市、みよし市の情報を発信。

新三河タイムス第4479号(2013/05/16発行)

豊田市議会臨時会 副議長4年ぶり民主獲得
杉浦弘-庄司体制へ 申合せ任期1年に伴い議会役職を改選する豊田市議会5月臨時会が14日開かれ、正副議長には自民クラブの杉浦弘高議員、市民フォーラム(民主)の庄司章議員を選んだ。民主からの副議長は山内健二議員以来4年ぶり。議会選出の監査委員は河合芳弘議員の辞任に伴い、加茂三樹雄議員を選任した。定数46人(欠員1)中28人を占める与党自民の団長には13日の総会で杉浦昇議員、幹事長に神谷和利議員、総務会長に三江弘海議員、政調会長に太田博康議員=いずれも3期=を選任した。
20130516giin.jpg(写真右・庄司章議員/左・杉浦弘高議員)
加藤昭議員 独立鮮明
 杉浦弘高議長は同議会で公共施設機能特別委員長、企画総務委員長、議会運営委員長などを歴任。庄司副議長は教育次世代委員長、議会運営委員会副委員長、予算決算委員会副委員長などを歴任した。
 選考委員会はゴールデンウィーク前の4月26日に初会合を開き、正式にスタート。昨年、「選考委員長(与党自民団長)が自らを議長に指名するのは筋論からおかしい」と慣例を打破したため、当初から杉浦弘隆議員の議長は確実視されていたものの、最大の関心は副議長人事。役職未経験の4期の自民加藤昭孝議員か、民主庄司議員が就くのか。
 「申し合わせで任期1年の役員改選だから、当選回数、年齢による年功序列で機会を与えるべき」という考えに立ち、加藤議員の声もあったことは確か。しかし、選考委員会の大方の考えは当初から「議席数の割合から4年に1度は責務として民主にやってもらうのが筋。今回は巷間言われている議員定数問題は関係ない」と自民幹部。早くから「副議長に庄司を」と鮮明に打ち出していた民主の山内議員は「新代表の吉野博子議員が自民とよくすり合わせ、調整してくれた。九州の視察も1人繰り上げ動いてくれた」と胸をなでおろす。
 その一方で民主は今秋にも議論が始まると言われる定数問題で握ったと言われることを最も嫌がる。
 「それはこれ、あれはあれ。この問題に関しては明確に方針を打ち出し、自民とも正々堂々と議論するつもり」ときっぱり。
 臨時会の議長選では総数45人中杉浦弘高議員が42票、大村義則議員(共産)2票、無効1票だったのに対して、副議長選では庄司議員41票、根元美春議員(共産)2票だったが、無効が2票だった。「人事に不満を持つ加藤氏が白票を投じたに違いない」とみる向きは強い。加藤議員が不満分子としてますます孤立しそう。
【後藤真一】


みよし市議会 議長に近藤鋓男氏
申合せ任期満了に伴い正副議長などの役職を改選するみよし市議会(定数20人)臨時会が14日開かれ、新議長に近藤鋓男議員、副議長に青木敏郎議員(いずれも新世紀の会、2期)が選出された。全議員による投票の末、決まった。
 議長選は町時代も含め初のくじ引きとなった。近藤鋓男議員が10票、近藤義広議員(みよし未来の会、3期)が10票を獲得したが、会派間の調整がまとまらなかったのが要因。副議長は青木議員が14票を集めた。
20130516miyosigiin.jpg(写真右・近藤鋓男議員/左・青木敏郎議員)
得票同数 初のくじ引き
近藤議長は1944年生まれ。07年三好町議に初当選後、文教厚生委員会副委員長や広報特別委員会委員長などを歴任。昨年からは副議長を務めていた。一方、青木副議長は50年生まれ。07年に同町議となり、総務協働委員会委員長などを歴任した。
 会派構成は新世紀の会8人、みよし未来の会6人、公明2人、その他会派4人。議長の任期は慣例で2年、副議長は1年。

 「このままいけば調整は難しい」‐。改選1週間前に「未来」の議員がポツリとつぶやいた。会派間の調整が上手くいっていない様子は投票結果に現れた。
 正副議長は議員投票で決まるものの、事前に会派間で話し合いをしながら調整するのが通例。過去に例がないほど票が割れた今議長選の要因は「団長としての仕事が評価されていない」と内々での議長条件を満たしながら1人会派内の選考から外された「新世紀」の元団長・日置孝彦議員の脱会から。「仮に議長候補から外れるにしても説明や労いもない。他ポストの人選にしても団長としての意見が反映されなかった」(日置議員)。配慮に欠ける人選が他会派へも飛び火した格好だ。
 特に不信感を露わにしたのが第2勢力の「未来」。「正副議長などの人事は押し引きのバランスが大事。協力は必要だが、他の重要ポストを含め新世紀から提案された人事案はこちらの意向を汲み取る気がないのではと疑ったほど」とある議員は語気を強める。中には「今秋の市長選への布石では」と勘ぐった議員もいたという。
 その後歩み寄る場は持たれなかったようで、未来の会は近藤義広議員を議長に推すことを決定。水面下で諸派への協力を求めた。
 これに対し、諸派の議員たちは「過去2年間議会改革がされていない。今改選がきっかけになれば」と相乗りを了承。当初は議長を狙い精力的に動いていた日置議員も改選前日になって態度を一転、未来の会の説得を受け入れた。
 くじ引きで議長が決まるのは町議会時代を含め初という。「未来」のある議員は「くじ引きになったことに意味がある。この結果を厳重に受けとめてほしい」と強調。「新世紀」の議員は「副議長を他会派へ譲る案もあった。調整不足は否めない」と振り返る。当初噂されたように近藤鋓男議員でまとまったものの、会派間でしこりが残ったのも事実。今後の議員の身の振り方が注目される。
【九郎田宏之】


小水力発電時代始まる
旭地区で今夏スタート 県、市も近く構想示す
 豊田市旭八幡町(旭地区)で水車を建設するなどの活動をしている「水車の里つくば」(鈴木禎一代表、会員7人)は同所に小水力発電を設置することを2013年度の旭町「わくわく事業」の一つとして提言、今月中にも豊田市に認められれば、今夏にも完成させる。
20130516小水力発電1
愛知県は日本一高いポテンシャル
 同会は10年ほど前、同町の蕨野川に昔あった水車小屋を再現し、精米などに活用しているが、その脇に小水力発電を建設することを計画した。
 岐阜県などに設置した経験のある愛知・甚目寺町の技術者のアドバイスを受けるなどして240㍗の小水力発電の建設を今年度の「わくわく事業」の一つとして提案した。発電機、充電設備、制御器や導水路の費用は約90万円。
 近くで製材所を営む鈴木さんの話によると、同町内にも昔は小水力発電設備はあったという。
 水は四〇〇㍍上流の稲田用の水路を農家の人の許可を得て、田植えなど必要な時期を除いて活用させてもらうという。
 電力は住宅数戸分に満たない程度で、水車内の照明、近くのイノシシ撃退用の電柵、バッテリー充電用などに使用。主に水車とセットで小中学生への教育に使う見込み。
 愛知県は農業用水の総延長が日本一長く、県は調査した結果、一定の小水力発電の適地として147カ所を挙げた。豊田地区では小水力としては最大の1000㌔㍗の羽布ダムのほか旭地区敷島で獣害防止の電柵用の10㍗未満の小水力発電の設置を進めている。
 一方で昨年8月、土地改良区関係者などで構成する「農業用水小水力発電推進協議会」を発足させた。農地計画課では「現在14カ所で整備を進めており、今年度中にマスタープランを制定したい」と話している。
 農業用水の活用でネックとなる水利権問題について河川法の関係でこれまでは国(国交省)の許可が必要だったが、今年4月から県の判断で可能になるなど、簡素化が進んでいる。
 環境モデル都市の指定を受けている豊田市では再生可能エネルギーの割合を11年度21%を30年度に30%に増やす目標を掲げており、今後中山間地などで小水力発電を増やす意向。稲武地区・大井平公園の農業用水を利用した2 ㌔㍗程度の小水力発電を設置する。
 さらに今後、市は豊田高専(栄生町)とタイアップし太陽光なども含め、再生可能エネルギーの活用と防災、地域活性化も含めた適地の調査・設置を5年計画で行う方針。
 関係者は「設備を据え付けるだけでなく、稼動後、ゴミなどで水がせき止められないようバイパス水路をつけたり、住民の維持管理も必要」と警戒する。
 いずれにしろ小水力発電時代の幕開けは目前だ。
【鬼頭直基】


ビル管理業「メンテック」 ミミズの糞で肥料
食品加工工場の廃棄物を餌に リサイクル事業参画
20130516メンテック1
 食品加工工場から回収したサラダの廃棄物を破砕処理し、ミミズに食べさせることで上質なフン肥料を作る事業にビル管理業メンテック(若宮町)が力を入れている。肥料は化石燃料などを使わないため二酸化炭素の輩出がなく、環境保全にも効果的。同社では「さまざまな農業従事者と連携強化を図りたい」と話している。
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 豊田市高野町(下山地区)にある同社のリサイクル事業所「ECO FARM三河高原」。標高500㍍の山あい約1200坪の敷地内でシマミミズを養殖する。平均1・8㌧の木箱を300個設置。生ゴミからつくった床土中には各3000匹ほどが生息する。
 同事業は体調不良により廃業危機にあった個人事業主から引き継いだ。「肥料を使って野菜を栽培してもらいリサイクルを繰り返すのがねらい。利益よりも循環型リサイクル社会実現のためパイロット事業的に始めた」(同社)。09年に産廃中間処理業の認可を得て、本格参入。規模も当初の3倍にした。
 餌になる生ゴミは瀬戸市の食品加工工場から日に2㌧弱回収。ミミズは歯を持たない上、体内の分泌液で栄養を吸収するため細かく砕く必要があり、半分はもみ殻やおが粉などと混ぜて床土とし、残りを餌にする。月に1度、1箱につき約100㌔与えると約2年で箱内がフンで一杯になるという。
 特に床内の温度と水分量に注意を払う。木製の養殖箱は通気性や水はけを考慮。加えて常に職員3人を配置し、急激な温度上昇でミミズが茹で上がったり、脱走しないよう生育環境の保全を徹底している。
 同所の管理を主に任されている松村礼美さん(29)は業務に就いて8年目だが、「ミミズの機嫌をとるのが最も難しい。手をかけ過ぎても、ほったらかしでもダメ。大事なのはバランス」と試行錯誤の日々を送る。
 フン肥料は現在、JAあいち豊田グリーンセンターに袋詰めして出荷。さらさらした顆粒状の肥料は土壌の保水性や通気性を高めるほか、根付きがよくなるため葉物の栽培に適しているという。
 今年度から新たに肥料を猿投農林高に提供し、キャベツを栽培してもらう予定。収穫物を食品加工工場に出荷することで市内の循環型リサイクルを強化する考えだ。
 長期的には果樹農家などにも提供する計画で、同社の神谷芳之専務は「障がい施設などで加工品を製造し、地元のスーパーや菓子店などで販売してもらえたら」と話す。
【九郎田宏之】


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