新三河タイムス社

愛知県豊田市にある新聞社。豊田市、みよし市の情報を発信。

新三河タイムス第4512号(2014/01/16発行)

豊田市議会定数問題 自民、民主とも譲らず
梅村委員長の政治手腕に注目

来春改選期を迎える豊田市議会の定数について議論する「第15回議会活性化推進特別委員会」が10日あったが、最大会派の自民クラブや少数3会派35議員が主張する「現行の46人」と、市民フォーラムの「40人」は平行線のまま。梅村憲夫委員長は「次回委員会の24日にはある程度の形を示したい」と話すが、フォーラムからすれば4年前の特別委員会で「4年後に再度定数問題を検討する」と付記して今年度特別委員会を設けただけに〝定数減〟を譲ることはできない。各会派がいう「全会一致」で決まるのか注目される。
自民など「46」対フォーラム「40」
今回の委員会ではこれまでの主張と異なる会派からの意見が求められ、「定数46人」を主張していた公明から「八木哲也議員が衆院選に出馬して欠員1の状況の45人で支障がなく、現在の46人という数字にはこだわらない」との意見があった。
 だが、現在のところ、カギを握る自民、フォーラムとも互いに主張を変えるつもりはない。基礎票の少ない合併地域の議員を抱える自民内では議論の過程で「激変緩和を視野に4年ごとに定数を1ずつ減らしていっては」「逆にこれだけの面積と多様性に富んだ豊田市の特性を考えればむしろ増やした方がいい」といった意見があったが、「定数46」で決め、昨年末の委員会で初めて数字を出した。
 今回改めて定数問題について議論することになったのには、4年前の経緯抜きに語ることはできない。当時の議員定数検討特別委員会(中根大委員長、委員11人)では1年間をかけて11回の委員会を開き、「議員定数46人、全市1選挙区」とする条例案を全会一致で決定し、2009年12月議会に上程した。
 その際に、自民クラブと他の3会派は原案に賛成したものの、フォーラムからは「4年後の選挙前に再度定数問題検討委員会を招集して検討する」と条件付きで「46人案」に賛成するとの意見があった。当時の中根委員長が「条例案ではなく、調査報告書に『付記』記載する案」を提示したことでフォーラムは折れ、「全会一致」で承認された経緯がある。
 4年前に市民フォーラムは今回同様「40人」を掲げ、最後に歩み寄る形で「42人」を提案した。「全国中核市における議員1人当たりの人口平均は1万243人。定数46人の場合9240人になる。1歩譲っても1万人に1人でいい」と主張したのは現在代表を務める吉野博子議員だ。
 これから、委員会は24日、2月13・28日に開催予定。「それにとらわれず必要に応じては増やすことも」と梅村委員長は話すが、わずか9人といえども労組をバックにするフォーラムの意見を軽んじることはできず、4年前の〝中根裁き〟のような政治手腕を引退意向の梅村委員長がどう取るか。予断を許さない。
【後藤真一】


4月石野にオープンの特養 公募で「石野の里」に決定
高岡地区にも開所 空白は益富、猿投、藤岡南のみ
豊田市は2014年度、石野と高岡地区に老人福祉施設を整備する。4月に石野地区にオープンする「地域密着型介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」公募により、最優秀賞には石野中3年、安藤明日香さんの「石野の里」が選ばれ、施設名として決定した。
20130919福祉施設
 東広瀬町神田で完成間近の「石野の里」は岩神町の特別養護老人ホーム「巴の里」を運営する「社会福祉法人東加茂福祉会」が手がける。
 建物の規模は鉄骨造平屋建約2127平方㍍。
 早川富博理事長は「過疎高齢化の先進地で住民と病院、福祉施設がともに考え、連携することを理念に運営してきた。石野の里でもモデル地域として運営できると確信している」と話している。
 豊田市は在宅で生活する高齢者や家族が抱える介護や相談の窓口「地域を包括センター」を併設した福祉施設を、センター未整備の中学校区に優先的に整備する方針。石野、高岡地区で誕生すると、空白地帯は益富、猿投、藤岡南が残されるのみ。今年度始まった第5期高齢者福祉保健・介護計画では開設年度に空白が生じないよう17年度までの長期的な整備計画を策定。計画では施設を小規模化して地域にバランスよく配置することで高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できる「地域密着型」の特養ホームを整備する方針。
【後藤】


豊田市美術館 アラーキー大作品展 往生写集-顔・空景・道」展
初期から新作まで数百点 4月22日から
 天才写真家アラーキーこと荒木経惟(73)の重要な作品や初出展作など数百点を集めた〝空前絶後〟の作品展「往生写集-顔・空景・道」が豊田市美術館で4月22日から6月29日まで開催される。その後20世紀フランスを代表する画家、ジャン・フォートリエ(1898-1964)の本邦初の大回顧展「(仮称)ジャン・フォートリエ展」が7月19日から9月15日まで開かれる。なお美術館は改修のため秋から約1年間休館する。
20140116荒木
「往生写集-」展は、荒木氏の初期から現在までの初出展を含めた重要な作品数百点を3章に分けて展示する大規模な個展。
 「顔」は、0歳から100歳までの女性を会話しながら撮った初期からの写真を展示。
 「空景」は、1990年1月、52歳で他界した愛妻、陽子さんがガンで入院した日に病室の窓から初めて撮った空の写真から始まり、現在まで撮影した空の作品。東日本大震災後、悲しみから壊した割れたレンズのカメラで撮った作品も展示予定。
 「道」は、それぞれ異なる人生・道を歩む人を撮影。09年、ガン宣告され入院した自分の病室ベランダから撮った作品なども展示。
 荒木氏は現在闘病中で、病室で平安時代の僧・源信が地獄の様相や念仏による極楽往生を説いた「往生要集」を読んだことから、〝絶後〟となるかもしれない個展を「往生写集-」と名付けたという。
7月からジャン・フォートリエ展
 「(仮称)ジャン・フォートリエ展」は、第2次世界大戦下、極限の人間像を描いた「人質」シリーズなどで20世紀後半の抽象画運動に大きな影響を与えたフォートリエの絵画、版画、彫刻など約100点を展示する日本初の展覧会。
 なお、現在は愛知県が生んだ代表的な洋画家、宮脇晴(1902-85)を中心に岸田劉生、中川一政らの作品計約130点を展示する「愛・知のリアリズム」展を開催中。
 4月6日まで。
 問い合わせは同美術館☎0565-34-6610。
【鬼頭】


正しい110番呼びかけ 五輪代表 市川さんが一日署長
20140116一日署長
2012年ロンドン五輪陸上競技代表でミズノ所属の市川華菜さん(23)が10日、豊田署一日署長として、みよし市のアイモール三好店で広報活動をした。制服姿で登場した市川さんは署員と軽快なトークを繰り広げ、警察活動への協力を呼びかけた。
 市川さんは豊田市明和町出身。豊南中、岡崎城西高、中京大を経て、昨年4月にミズノに入社。五輪には女子4×400㍍リレーの一員として出場した。
 「110番の日」にちなみ、市川さんは舞台でトーク。「なぜ電話番号は110になったのか」「携帯電話からの通報の仕方は」など疑問をぶつけた。また、「これまで警察に行ったことは」と聞かれると、「1度だけ」とポツリ。「足だけでなく、車も速かったみたいです」と苦笑いを浮かべ、会場を沸かせた。
 同署には1日300件ほどの110番通報があるが、うち3割は不要・不急だという。正確な位置づけを知ってもらい、初動捜査に役立てるのがキャンペーンのねらい。
 イオン三好店と同署の合同防犯訓練もあり、刃物を持った男が店内に侵入したと想定。従業員が対処法などを学んだ。
【九郎田宏之】


和紙の原料「楮」を蒸す 「カンゾガシキ」を体験
和紙作りの伝統作業の「カンゾカシキ」が10日、和紙工芸で知られる豊田市小原地区・永太郎町の「和紙のふるさと」であり、地区内の小中学生をはじめ社会見学で訪れた小清水小の児童ら290人が体験した。作業でむいた皮は干して寒風にさらし、しっかり乾燥。煮る、叩くなどの工程を経て、市内の小中学校の卒業証書などに使われる。
20140116カンゾカシキ
小原地区の児童・生徒ら
カンゾカシキは和紙の原料となる楮(コウゾ)の木を蒸して皮をはぎ取る作業。地域特有の呼び方で「コウゾ」が「カンゾ」、「蒸し器」が「カシキ」と変化して呼ばれるようになった。
 児童・生徒らが、大きなかまどに被せられた大きな桶をロープで引っ張り上げると、立ち込める湯気から蒸し上がった楮が顔をのぞかせた。蒸した楮は冷めないうちに運び出され、皮が破れないように慎重に引っ張りながら丁寧にはぎ取った。参加者らは「思ったより簡単にむけたね」「大きな皮がむけたよ」と会話を弾ませながら、次々と皮をむき、同地区の冬の風物詩を体験した。
 小原中1年の平野太一君(13)=千洗町=は「カンゾカシキは3回目。和紙を作るためにはこうした作業があり、1枚の紙も大切に扱わなければいけないと思った」。小清水小4年の酒井心菜さん(9)=宮上町=は「初めて参加したが、楮からはサツマイモのような甘い香りがした。コツをつかむとするっときれいにむけて楽しかった」と笑顔を見せた。
 和紙のふるさとの職員、冨樫朗さんは「小原地区ならではの伝統文化を伝えるカンゾカシキを通じて、郷土意識を醸成し、小原和紙を誇りと思えるようになれば」と話した。
 小原地区は楮の育成に適しており、明治から大正にかけては「三河森下紙」という番傘用の紙や障子紙などを多く生産していたが、時代の変化とともに和紙の需要が減り、昭和初期からは産業としては衰退。和紙の魅力を再発信しようと96年度に和紙生産の経験者や当時を知る住民らが協力して、64年まで続いたカンゾカシキを復活させた。


尾三消防組合 無火災祈り出初 東海学園大に感謝状贈る
20140116出初
みよし市、日進市、東郷町でつくる尾三消防組合は東郷町の同本部訓練場で9日、消防意識を高揚する出初式が行われ、鈴木淳司衆院議員をはじめ、90人の来賓を含む約220人が参加した。
 式典では日ごろの活動を讃え、感謝状が贈られた。管理者表彰には前みよし団長の増岡忠弘氏が前尾三消防連絡協議会副会長の功績が認められ、受賞。消防長表彰には東海学園大機能別分団の加藤実教授と学生7人をはじめ、12個人と3団体が感謝状を受け取った。
 管理者の萩野幸三日進市長は「管内の人口増加に伴い出動は増えているが、幸いにも大きな災害は起きていない。災害発生時迅速な対応ができるよう準備をしてほしい」
と式辞を述べた。
 消防訓練では16本のホースから一斉に放水。大きなクラッカーも揚げられ見学に来ていた近隣の上城保育園と諸輪保育園の園児らから歓声が上がる中、今年の無火災無災害を祈念した。
【岡田さち代】

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